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ビットコインの取引所間アービトラージの特徴と性質

Originally posted 2017-07-11 16:30:01.

ちゃんと約定する

FXの場合、業者間アービトラージをやろうとしても、約定拒否だったり、スリップしたりで実際に上手く行くようにするのは、比較的大変です。(業者選びが最重要問題になります。)

しかし、仮想通貨もとい暗号通貨の場合、それらの諸問題はないようです。

意外だったのは、約定拒否しないことはもちろん、スリップもしないことでした。(嘘です。bitFlyerは約定拒否しますし、ZAIFはサーバーダウンしますし、スリップするときは滑ります。)

レート差が激しい

FXでは業者間アービトラージの場合、数pipsを極めることになりますが、ビットコインの場合、1000円以上ずれることが一日に数回~数十回はあります。

もちろん、
片方の業者のBidよりももう片方の業者のAskが1000円以上低い
片方の業者のAskよりももう片方の業者のBidが1000円以上高い
といった状態です。

コインチェックでは、15分間の間に設定したパーセント以上暴騰暴落するとメールで知らせてくれる機能がありますが、あのときに比較的アービトラージのタイミングが発生しています。

ただ、レート差が発生しない安定した相場が続く場合もあるので、
そのときはおとなしく待ちましょう。

差が発生している時間が長い

アービトラージを検査する前では、
「おそらくレート差が発生している時間はせいぜい1秒くらいだろうから、そこら辺を競うにはマルチスレッドで並列処理とかも必要かもな~」とか思っていましたが、

数分~数十分の余裕があります。

つまり、
レート差を検知 → 取引所Aに発注 → 取引所Aのレスポンスを確認 → 取引所Bに発注
と悠長なことをしていても余裕で間に合ってしまいます。(オーダーが分割されて滑るので、やっぱり速度を極めた方が良いです。)

FXの場合、取引所Aの注文のレスポンスを待つ前に取引所Bの注文を出しておかないと、とてもではないですが、間に合いません。

ここら辺も今後変わっていきそうですね。

各社違い

コインチェック

・レート更新が意外と遅い
->UNIXタイムスタンプをミリ秒にして1000倍にすると更新が早くなります
・APIではビットコインしかトレードできない
・指値・成行注文が可能
・信用取引可能
・取引手数料無料
・1円区切り
・最小注文単位0.005(比較的大きい)
・オーダーが分割されにくい
・スマホアプリが使いやすい(出先で確認しやすい)
・信用取引の決済は決済注文で行う

ZAIF:

・レート更新が早い
・指値注文しかできない(成行不可)
・指値しかできないので、オーダーが残りやすい
->現在のレートよりもかなり太っ腹なレートでオーダーを出すと擬似的に成行注文ができるようです。
・取引手数料は無料どころかボーナスがもらえる
・信用取引不可->2017年9月から可能に
・5円区切り(現時点ではあまり気にならない)
・ランダムサンプリングした中では一番レートがバグってる->bitFlyerの信用レートほどではない
・最小注文単位:0.0001(すごい)
・オーダーが分割されやすい(板がすごい薄い)
・スマホアプリがかなり使いにくい(ブラウザ表示してるだけ)

BitFlyer:

・レート更新はふつう
・指値、成行注文が可能
・取引手数料有料(比較的高い)
・信用取引可能
->この手数料はアービトラージには比較的致命的なレベルです。
・1円区切り
・最小注文単位:0.001(ふつう)
・オーダーがそこそこ分割される
・スマホアプリはまぁまぁ普通
・信用取引の決済は反対売買で行う(決済注文の実装が楽)
・信用取引と現物取引のレートに大きな差がある(10000円くらい)

国内の業者間でアービトラージすると、1000円前後くらいのひらきは頻繁に発生しています。
たまに3000円くらいひらくこともあるという感触です。

これに海外の業者を加えるとさらにひらきは7000円ほどに広がるそうです。
ただ、海外業者の場合法定通貨に変えられない、なんちゃって”ウォレット”取引所が多いので、
選択肢はあまり多くはなさそうです。

また法定通貨に替えられる場合でも、ドル建ての場合はまたちょっとややこしいことになります。

2社に絞った方が良い

FXの場合、5~6社のレートを引っ張ってきてアービトラージのシビアなタイミングを狙ったりしますが、
ビットコインの場合、タイミング自体が頻発しているので2社に絞った方が資金管理が容易です。

問題はどの2社にするのか、ということですが、
まずコインチェックはシステムの安定度、板の厚さから確定です。

残るはZAIFかビットフライヤーですが、どちらも一長一短です。

ビットフライヤーは手数料の問題がありますし、ZAIFは板の薄さの問題があります。

大きなレート差をとっていくパラメータ設定ならビットフライヤーの方が良さそうです。
というか、ある程度大きなレート差でアービトラージしないと手数料とスリッページ負けします。

小さなレート差で回数を重ねる場合はZAIFですが、板が薄いので、
あまり大きなロットはかけるとスリッページ負けします。

一瞬で資金が偏る

アービトラージをすると片方の取引所の資金が円かビットコインに偏り、もう片方の取引所の資金がその逆に偏ります。

よそでは、ビットコインの送金と円の入出金で対応している人が多いみたいですが、すぐに偏ってしまうため、その方法は正直現実的とは思えません。

そのため、アービトラージのタイミングとは逆に、資金の偏りを解消するタイミングをはかり、そのときにビットコインと円を交換する方法にしました。

(適当なタイミングで円とビットコインを交換すると、せっかくアービトラージで稼いだ利ざやが消し飛ぶ可能性があります。)

この方法ならほぼ完全自動で放置が可能です。

稼働中にレートが急激に変化すると業者間の資産がずれる

ビットコインはレートが激しいので、ときたまとんでもない変動をします。そのときに、取引所Aで10万円、取引所Bで10万円分のビットコインを持っていた場合、変動後の資産のバランスが崩れます。

崩れるとどうなるかというと、「片方では取引が発生し、もう片方では取引が発生しない」という状態が発生しています。

こうなるとアービトラージのロジックが崩れてしまいます。

 

仮想通貨アービトラージに取引所間の送金は必ずしも必要ではない

ここまで話を進めてきていまさら~な感じもするのですが、そもそものところで誤解があるようなので、アービトラージの基本ロジックについて説明したいと思います。

一口にアービトラージといってもいろいろな種類があり、”さや”が発生するところでその差を取りに行けば広義にアービトラージです。

仮想通貨の取引所間アービトラージの場合、送金が必要だと思われている方がいますが、必ずしもそうではありません。

これは、2つの取引所のレートの上下関係が入れ替わるか入れ替わらないのかによって決まります。

ケース1 2つの取引所のレートの上下関係が入れ替わらない、かつ、同じくらいにもならない場合

現物でこのケースは遭遇したことがないのですが、このパターンの場合、取引所間の送金が必要です。レート差が入れ替わらないということはアービトラージを行うとトレードする資金がなくなった時点でプロセスが止まってしまうので、送金を行わなければ次のアービトラージができません。

しかし、送金にも手数料やタイムラグがあるので、送金する仮想通貨はアービトラージに使っているコインとは別にリップルやブロックチェーンに詰りのない仮想通貨にすることをおすすめします。

(ビットコインでアービトラージをしている場合、送金はリップルやUSDTに変えて行うといいですよってことです。)

※上下関係が入れ替わらない例としてコインチェックのレバレッジレートとビットフライヤーのFXレートがありますが、そもそもこの二つは現物ではないので送金うんぬんの話は関係ありません。

ケース2 2つの取引所のレートの上下関係が入れ変わらない、かつ、同じくらいに縮まることがある場合

国内の取引所でよくあるパターンです。この場合、レート差が開いたタイミングでアービトラージを行い、レート差が縮まったタイミングで逆のトレードを行います。

レート差が縮まったタイミングでは損益がほぼ0になるので、アービトラージのタイミングの利益だけが加算されていきます。

これを繰り返すことにより送金をすることなく、アービトラージを繰り返すことが可能です。

ケース3 2つの取引所のレートの上下関係が変わる場合

海外の取引所ではこのパターンが多いです。このケースでは、レート差が開いたタイミングでアービトラージをし、レートの上下関係が変わって、またレート差が開いたタイミングでアービトラージを行います。

どちらのトレードでも利益がでるので、効率はかなりいいです。

しかし、レートの上下関係が入れ替わるということは、それだけレート差の絶対値が広がりにくいということでもあるので、アービトラージを発動するレート差設定は必然的に小さくなります。

 

ビットコインアービトラージがなぜ深夜にばかり動くのか

今も細々とビットコインのアービトラージを自動で動かしているのですが、
どうやら深夜帯に動くことが多いように感じます。

以前まではビットコインの流通量は中国が一位でしたが、
現在は日本が圧倒的な一位になっています。

そこでふと思ったのですが、
「日中に手動でアービトラージをやっている人が多いのではないか」
という仮説が思い浮かびました。

日本時間の日中にアービトラージをやる人が増えれば増えるほど、
日中の業者間のレート差は消え、アービトラージチャンスが減ります。

深夜帯は手動アービトラージャーが寝ているので、
自動売買アービトラージが稼働するという寸法です。

そもそも、日本人がほとんど保有しているのに、
日中よりも深夜にレート差が発生しまくるというのは変な話ですよね。

FXの場合は、海外の機関投資家のトレード量が大きいので、
これとは逆のことが起きます。

アジア時間はほとんど相場が動かずに、
ヨーロッパ、アメリカの日中に相場が動きやすいってことです。

となると、手動でアービトラージをしている人は
FXのように深夜みんなが寝ている間にやった方が稼げる と思ったりします。
(ホルモンバランス崩壊しますけどね)

この点、夜型の人の方が有利かもしれないですね。

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